光風流(こうふうりゅう)とは

光風流は 内藤光風(ないとうこうふう)により昭和36年(西暦1961年)に創流され、今年63年を迎えます。

 

流祖 内藤光風宗匠は、子どものころからいけばなに目覚め、幾多の流派を極めた後、時代に先駆けた独自の花型を確立し「光風流」を創流しました。

 

その理念は「時代の移り変わりに合わせて、いけばなも古典から新古典、現代花と新展し、時代を超えて生活に溶け込み、皆さんに楽しさを与えるものでなければならない」と言うものです。

特に人の生きる道を「和合・恵み・技」など、人生の指針として大切に考え、花のお稽古とともに人としての生き方も楽しく学ぶことを大切にしました。

 

常に先を見つめる光風が確立した花形は、生花(せいか)・盛花(もりばな)・投入(なげいれ)、伝承花・現代花の全てが、どの方向から見ても美しく深みのあるものになっており、和室はもちろん、洋間、大広間やホテルのロビー、舞台装飾、屋外等どのような空間にも生かすことができます。

 

現在は、この教えを継いで 内藤正風(内藤光風の長男) が平成5年に二世家元を継承しました。

平成25年からは内藤貴風(内藤正風の長男)が副家元に就任し、その若き風で、いけばなの新しい魅力を発信しています。

 

常に先を見つめ歩を進める光風流は、華道人のみならず、今、注目を集めている流派です。

光風流のいけばなには「伝承花」と「現代花(自由花)」があります。

 

「伝承花」とは、古来より伝えられている方法にのっとりながら生けるお花です。

 

伝承花には長い時間の中で磨き上げられてきた美しさがあり、伝統・洗練・落ち着き・安定・上品などの魅力にあふれています。

 

基本の「型」を学ぶことで、誰にでも生ける事が出来るようになる魅力があり、いけばなの真髄を学ぶ事が出来ます。


 

「現代花」は現在流行している要素を含まれた個性のある形です。

材料の選択も幅広く、自分の好みに合わせて割と自由な形を取っている花型です。


様式には「生花」「盛花」「投入」があります

「生花(せいか)」

 

いわゆる格花です。

いけばなの歴史の中で磨き上げられてきた伝統の美しさが「生花」にはあります。

日本人の心に合ったその魅力は、季節の行事に欠かす事ができません。

 

しかし今ではその様式美に世界中の注目が集まっており、単に伝統の生け方と言うだけにとどまらず、新しい魅力を加えて現代花としての「生花」も光風流では取り組んでいます。

 

手練のいるものを、より簡単に、魅力的にと考えています。

床の間に限らず、どんな空間にも調和し、時代を先取りしていく いけばな です。

「盛花(もりばな)」

 

盛るように生けるいけばなです。

器は水盤をはじめとして、皿、籠、敷板、盆などを使います。

 

自由な感覚で色彩や形に主眼を置いた「色彩盛」と、自然の景色を連想させるように生ける「景色盛」があります。

 

自由な感覚で生けられるとともに、自然を愛し、自然を生かした、人にやさしいいけばなです。

「投入(なげいれ)」

 

壺や籠などに生けるいけばなです。

離れたところから投げ込んだように生けるのでこの名がついたという説もあります。

 

器は、壺や籠などを使います。

 

講演会や入学式などの舞台花や、ホールの玄関花など、大きな作品にしやすい生け方です。